アメリカのハロウィンはどんな感じ?準備から当日の様子をご紹介

日本では、大人が馬鹿騒ぎするイベント?として定着しました10月31日の一大イベント、「ハロウィン」。

所変わってこちらアメリカでは、日本とはまた違った、屈指の子供のお祭りとして、多くの盛り上がりを毎年みせます。

ハロウィンの本家アメリカでは、どのようにハロウィンを楽しんでいるのか?また、アメリカでハロウィンを過ごす際に気をつけたい点などを交えて、現場リポートいたします。

アメリカのハロウィン当日の様子

日本ではどちらかというと大人のイベントなイメージのハロウィン。北米でも、クラブや友達の家などで、大人向けのハロウィンパーティーも数多く主催されます。

が、やはりアメリカのハロウィンは子供が主役!ハロウィン当日は朝から仮装もあり、朝と夜でコスチュームを変えるツワモノも珍しくありません。

そして本番の夜。暗くなってから近所の家に、お菓子を入れる袋を片手に「Trick or Treat」と言いながら訪れるのが恒例となっています。

トリックオアトリートに行く子供たち

子供に聞くと、中には「誕生日やクリスマスより、ハロウィンの方が好き!」という声もちらほら。自分の好きな姿に変身して、いろんなお菓子をもらって食べて良い、なんて子供にとっては魔法の1日ですね。

大人にとっても、子供の可愛い仮装を見て楽しんだり、今まで知らなかった近所の人とも知り合いになったりと、社交的な夜となっております。

アメリカのハロウィン当日夜の盛り上がり

ハロウィンの夜

10月31日、ハロウィン当日の夜。お菓子をもらいにいくのは、「外が暗くなってから」という共通の認識があります

トップバッターは、幼稚園に入る前の小さい子供のいる家族。まだ外が少し明るい6時頃から、お菓子をもらいに玄関のドアをノックしにやってきます。

大体6時半頃になると、ようやく外が暗くなり、ぱらぱらとお菓子をもらいにくる子供があらわれはじめます。

我が家も6時半を過ぎてから、仮装をしていざ出発!

ハロウィンの仮装

今年の我が子の仮装は「野球選手」と、とてもシンプル。

近所の住宅街の、ハロウィンに特に力を入れている通りへ向かいました。

お化けのトンネル

お化けの口をくぐらないってお菓子をもらいに行く家

半分くらいの家で、お菓子を配る人が玄関先まで出てきてスタンバイ。家の前の椅子に座って、お菓子の入ったボールを片手に待機しています。

ライトアップされたお家

ライトアップされたおうち。フロントポーチにはお化けの置物の人も。

もしくは、外に人はいないけど、光の灯っている家は、玄関のドアをトントンっとノックします。もしくはインターフォンがある家はピンポンも(日本の家のようにハイテクインターフォンは普及していません!)

ハロウィンのトリックオアトリート

ハロウィンでお菓子をもらう「Trick or treat」の流れ

  1. 家の人が出てきたら、まずは子供たちが「Trick or treat(お菓子をくれないとイタズラしちゃうぞ)」といった決まり文句を言います。
  2. その次に、お菓子を配る人は、お菓子の入ったボールから、通常は1つ、気前の良い時は2つ3つお菓子を取り出し、子供たちが持っているお菓子を入れる袋に入れます。
  3. お菓子を配る人は、大体決まり文句で「Happy halloween(良いハロウィンを)」と言います。
  4. しばしば、コスチュームにコメントする人たちもいます。「Nice costume!(素敵な仮装だね!)」。
  5. お菓子をもらった後、子供は「Thank you(ありがとう)」というのが礼儀です。

これを、何十回、何百回と一晩のうちに繰り返します。

我が家は、今年は6時半すぎから8時頃まで、約1時間半弱、近所の2つの通り(グーグルマップで調べたところ、全部で2.5kmほどの距離)を練り歩きました。小学校中学年以上の子供でしたら、この距離の何倍も効率よく歩き回っているでしょう。

ハイパークのハロウィンの様子

ハロウィンが大盛況な通りの様子

大人はお菓子はもらえませんが、色々な飾りを見ているだけでも楽しい!そして、子供の袋から1つ2つ盗み食い。

手と足

玄関のポストにさりげなく入れられた、手と足

お化けの置物のフロントポーチ

フロントポーチに座っているのは…ぎょっとする、手の込んだ飾り。

お化けのダンス

ハロウィン版のかごめかごめ?!風船とビニール袋でできているところがお手頃!

今年のハロウィンの収穫はこちら。全部で大体200個程度のお菓子をゲット。

ハロウィンでゲットしたお菓子

ハロウィンの当日の夜は特別に、普段のベッドタイムを1時間ほど遅らして、少し子供を夜更かしさせました。

ハロウィンでお菓子を配る人たちの様子

お菓子をもらう子供たちの様子を紹介しましたが、ではお菓子を配る大人たち(中には子供も)の様子はどうでしょう?

お菓子を配る人たちにも温度差があります

気合の入っている家庭は、凝ったコスチュームを着て、家の外観を色々と飾り付け、玄関先に椅子をもってきてスタンバッています。

中には、パーティー会場で使われるようなドライアイスの煙がシューっと噴射される機械を設置してあったり。

ハロウィンで煙の出る仕掛け

タイマーで時間ごとに開く箱を置いて来る人を脅かそうとするような仕組みも↓。

ハロウィンのびっくり箱

こちらのかぼちゃが乗っている藁の箱が、タイマーでボンっと空きます。

近所にある、道全体を通行止にしたハロウィン真っ盛りな通りでは、ファイヤーショーのパフォーマンスや、音楽に合わせてフラフープで踊る見世物なども、催されていました。

今年2017年のハロウィン当日の夜の気温は10度程度と、かなり温めでした。比較的多くの人が家先に出て、ハロウィンの様子を楽しんでいました。

こちらは、玄関でキャンプファイヤをして暖を取っている様子。お酒も入って大人も楽しいですね♪

ハロウィンの夜に暖をとる人たち

アメリカでハロウィンを楽しむ時に気をつけたいこと

非日常なハロウィンの1日。我々日本人が知らない常識や、知っておくと役に立つ情報をまとめました。ハロウィンを楽しむ前にさらっと目を通しておくと良いでしょう。

アメリカのハロウィンで知ってると良いこと7つ(Q&A)

  • Q:お菓子をもらいに行って良い家、ダメな家の見分け方は?
    A:家に光が灯ってれば大体OK。この日ばかりは、知らない人の家でもガンガンいって大丈夫。
  • Q:お菓子をもらいに行くのは、だいたい何時頃から何時まで?
    外が暗くなる6時半頃から。8時頃になると人の流れが少なくなり、9時過ぎには終了の模様
  • Q:ハロウィンでトリックオアトリートをして良い子供は、だいたい何歳くらい?
    A:1人で歩ける歳(2、3歳)から中学生くらいまで
  • Q:ハロウィンでお菓子をもらう時のマナーは?
    A:子供が自分で取らない。配る人にお菓子を取ってもらい受け取る。もらった後は、お礼を言う
  • Q:ハロウィンでお菓子を配る時のマナーは?
    A:お菓子をあげた後「ハッピーハロウィン」と挨拶する。コスチュームを褒めるなど
  • Q:子供が学校に仮装をしていく時の注意点は?
    A:性的、暴力的な服装は控える
  • Q:トリックオアトリートの後にした方が良いことは?
    A:お菓子に異常が無いかチェックする(いたずらでハリが混じったお菓子が配られたというニュースも過去にあります。)

こちらにさらに詳しく、「アメリカのハロウィンで覚えておきたいこと6つ」という記事にしてあります。興味のある方は読んでみてください。

色々なハロウィンテーマのデコレーション

ハロウィンに向け、いろいろな趣向をこらした、家の外観の飾りつけがほどこされます。

気の早い家だとハロウィンの1ヶ月前くらいからいそいそと準備。ハロウィンの1週間くらい前になると、そこいらじゅうハロウィン一色になります。

ハロウィンの飾り付けで多いのは、

  • かぼちゃのランタン(本物のかぼちゃを可愛くくりぬいたもの、jack-o’-lanternと呼ばれている)
  • 巨大なクモや、クモの巣をイメージした白いわた
  • 立ち入り禁止をイメージした、黄色いテープ(「Caution」や「 Keep out」と書かれている)
  • 空気を入れて膨らます、ビニール製の巨大なモニュメント。夜でも見えるようにライトアップされたり、自動で動いたりする。
  • ガイコツ(全身、骨だけ、頭蓋骨だけなどいろいろ)
  • 死体の一部(手だけ、足だけなど)
  • 魔女
  • おばけ
  • お墓
クモの巣 巨大なクモのガイコツ ガイコツの飾り 支隊の一部?の手 ハロウィンのお化けの飾り 巨大なハロウィンの飾り 窓際のお化け 庭先に作られた墓地 猫とお化けの飾り カボチャのかざり

本場アメリカのハロウィンの流れ。準備から片付けまでご紹介

ハロウィンの衣装の準備

ハロウィンの衣装は、人それぞれ。気合の入っている人は、手作りで周りを驚かしたり。

一番お手軽なのは、中古品を扱うValue Village(バリュービレッジ)というお店などで、衣装を調達する方法。人気のヒーローや魔女などの全身コスチュームがお手軽価格でゲットできます。

ちなみに昨年の我が家は、ミニオンのコスチュームをダンボールとペーパーマルシェで作りました。

ミニオンのコスチューム

ペーパーマルシェで手作りしたミニオンのコスチューム

家族で同じテーマの仮装をしたりするのも見ていて微笑ましいですね。

スターワーズの家族コスチューム

スターワーズの家族コスチューム

ジャックオランタンの準備

ジャックオランタンの作成

ハロウィンには欠かせない、ジャックオランタン。かぼちゃを好きな形にくりぬいたアートを楽しみます。

このハロウィン用のオレンジ色のかぼちゃですが、だいたいスーパーなどで10ドルあたりから入手できます。

もしくは、ハロウィン気分を満喫したい人は、かぼちゃ農園にわざわざ出向いて、好きなかぼちゃを自分でピックアップするのも楽しいでしょう。我が家は毎年、リンゴ農園に出向き、気に入ったカボチャを選んで買います。

ハロウィンのカボチャ選び

ジャックオランタンの飾り付けの際に、一つ注意点。北アメリカに多く生息しているリス。彼らにとって、ハロウィンのかぼちゃは絶好の食料。早いうちから玄関先に出しておくと、知らないうちにリスに食べられてて、無残な姿になってしまうことも多くあります

でも、だからと言ってカボチャを家の中にしまっておくと、室温で腐ってしまうことも。カボチャを準備するタイミングは難しいところです!

ハロウィンに向けて友達と情報交換

ハロウィンに向け情報交換

毎年ハロウィンの1ヶ月前くらいから、普段の会話でハロウィンネタが増えます。

今年の我が子はどんな格好になりたいといっているのか。衣装の準備はどれくらい進んでいるのか。どこでお安く衣装を手に入れるか。など。

当日に近づくと、ハロウィン夜の天気&気温や、近所のイベントの話題などで盛り上がります。近所の仲良し家族と待ち合わせの約束をして、一緒にハロウィンを楽しむのも良いですね。

ハロウィン当日に配るお菓子の準備

ハロウィンのお菓子

我が家は毎年、ネスレのチョコレートの菓子詰めを買います。だいたい$10前後

ハロウィンの数週間前から、スーパーや日用品を売るお店で、ハロウィン用のお菓子の大売り出しキャンペーンが始まります。

キットカットやスニーカーズの小さいバージョンが詰め合わせされた箱、ポテトチップスのプチ袋が束になったものなど。

または、目玉をかたち取ったのキャンディーなど、ハロウィン用に少し凝ったお菓子も売られています。

ハロウィンの翌日に開催されるパンプキンパレード

パンプキンパレードの様子

無事にハロウィンが終わった後、心を込めて彫ったジャックオランタンの処分に頭を悩ませます。

そのままゴミに捨ててしまうのもかわいそう!ということで、パンプキンパレードなるものが存在します。

これは、ハロウィンの翌日の夜に、近所の公園にみんなが各々のジャックオランタンを持ち寄り、ろうそくを灯して楽しもうといった趣旨のもの。

暗闇の中、様々な模様のランタンが数百個いっせいに光を灯っている景色は、とても幻想的です。

そしてサービスで、無料でホットアップルサイダーが配られたり。場所によっては、好きなランタンに投票をして、一番人気のジャックオランタンを選ぶコンテストが開催されたりします。

アメリカのハロウィンで使える!覚えておきたい英語

今まで出て来た、ハロウィン関連の英語をおさらいしましょう。

  • Trick or treat(お菓子をくれなきゃイタズラするぞ)
  • Jack-o-lantern(ジャックオランタン)
  • Happy halloween(楽しいハロウィンを)

また、ハロウィンの飾りに使われる英語。

  • R.I.P(安らかに眠れ)
  • Boo(お化けが脅かす音、ぶー)
  • Dead End (「行き止まり」とかけてたジョーク。死んで終わったっといった意味。)
R.I.Pのお墓とガイコツ Boo(ブー) Dead End(行き止まり)

アメリカのハロウィンのまとめ

日本とは、ひと味もふた味も違ったアメリカのハロウィンの楽しみ方をご紹介しました。

アメリカと一言でいっても、場所によってまた違った習慣や決まりがあると思います。が、ハロウィンを少しでも楽しみたい読者の方の参考になると嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。