国際結婚に憧れていますか?
エキゾチックな旦那さんに、ハリウッド映画並みに毎日ラブラブ愛されて。子供はぱっちりお目目の可愛いハーフ。
毎日残業続きで給料もこれっぽっち。こんな日本捨ててやる!私をレスキューしてくれる金髪の王子様はいずこ?
↑三十路の頃の私の思考そのものです。
国際結婚の理想と現実。
国際結婚には実際どんな問題があるのか?ぶっちゃけ、国際結婚して大丈夫なのか?
カナダに移住しカナダ人と国際結婚をした私が、色々ぶち当たってきた壁について語っていきます。
Table of Contents
国際結婚で外国に嫁ぐ場合。ゼロから人生を再構築することになる
国際結婚をした場合。旦那が日本に住んでくれるのか。それとも旦那の国に嫁ぎにいくのかで、人生は180度変わります。
国際結婚をして日本を離れる場合当たり前ですが、日本で自分が生まれてから培ってきたものを、一度全てリセットすることになります。
そんなの全然問題ない♪私は早く結婚がしたい。その後のことはなんとかなるさ!と楽観できるのは、ある意味良いことカモ。
後から、「こんなんじゃなかった…」と後悔しない限りは。
国際結婚して海外移住すると、日本の家族や友達と遠くなる
日本に住んでいるときはいて当たり前だった、親、兄弟、親戚、友達。
これがゴッソリ全て、物理的に距離ができます。
もちろんスカイプやラインでコミュニケーションを取り続けることはできる。
嫁ぎ先に遊びに来てもらうこともありえます。
ですが、「いて当たり前」ではなく、「年によければ1、2度会えるかも」くらいの関係になります。
日本の家族がみんな集まって食事会。後からラインに写真が送られてきて「あぁ、私もその場にいたかった」なんて悲しくなる。
いざという時に頼みにできる親族も近くにいない。
子育てを手伝ってもらう。子供を甥っ子姪っ子と一緒に遊ばせる。日本にいれば普通にできることが、滅多に出来ません。
海外生活が長いとホームシックにかかるケースも
海外に移住した直後は、新鮮さや毎日の慌ただしさでホームシックにはかかりにくい。
1年くらいたって落ち着き、ふと自分のことを考えたときに、無性に日本が恋しくなる。
当たり前のようにあるコンビニ、疲れたら癒しに行ける温泉、日本の少し湿った空気、懐かしい近所の街角。
当たり前に常にあったものが、永遠のかなたに消え去ったかのような感覚。
「無くなって初めて、人は大切なものに気付く」と先人はいいます。精神的なタフさが要求されます。
高額な一時帰国費用。バケーション先はいつも日本。
国際結婚して海外に住んでいると定期的に日本に一時帰国したい。
でも、仕事や子供の学校の休みに合わせて取れる休暇日数は限られる。
周りがリゾートにバケーションにと楽しんでいる中、自分と家族はいつも日本に帰国する運命に。
日本への帰国費用も、バカになりません。
カナダからは、オフシーズンでも$1000越えの航空券。ピークシーズンには$2000近くする事も。これを家族全員分、子供が2歳以上の場合はその子の分もほぼ全額必要。
日本に一時帰国したら折角だし旅行をしよう。いつも買えない日本製品を買い込もう、と出費がかさむ。
帰国中に実家に滞在できればまだ良いもの。場合によっては実家が狭すぎてアパートを借りたり。
どんどん費用が膨らみます。
毎年外国に家族全員で旅行するなんて、日本に住んでいたらお金持ちの贅沢です。国際結婚をして海外に住んでいる場合は、贅沢というよりは必須。
金銭的な覚悟が必要です。
長期で住むために、外国人の旦那と日本に帰るというオプション
「こんな海外暮らしは嫌じゃぁ!」と旦那を説得して帰国するというシナリオ。
ケースバイケースですが、なかなかハードルが高い。
日本語を上手に話せない外国人が、日本でちゃんとした仕事を見つけるのは至難の技。
それなりに仕事を見つけ、日本に長く住んでいる外国人の友人も「数十年住んでても、外国人は外の人という感覚が虚しい。」とよくグチをこぼす。
旦那が精神的に追い詰められてまで日本に住むのは、かなりリスキーです。
国際結婚の相手との経済的な価値観のズレ
国際恋愛と結婚の大前提が、パートナーとの考え方や価値観の違い。
そこに惹かれて一緒になったものでも、毎日一緒に共同生活をするとき様々な軋轢が生じます。
外国人の旦那との、家計の考え方のズレ
日本の一般的な家庭だと、封建的な「男性が稼ぎ、女性は家を守る」的な考え方はまだまだ普通。
こちら欧米では、基本共働きが非常に多い。家計も奥さんだけが管理しているなんて普通はない。
私の旦那に「日本は奥さんが家計をやりくりして、旦那はお小遣いをもらうんだよ」と言ったところ、絶句してました。
「汗水垂らして自分が稼いだお金なのに、なんでお小遣いなんだ」っと。
この件は揉めに揉めて、数字でケリをつけました。気になる方はこちらの記事「絶対うまくいく夫婦のお金管理方法」をどうぞ。
外国では当たり前の共働き
大人たるもの自立するべきだ。
外国人の旦那さんは家事や子育てに積極的な反面、結婚相手に経済的な自立を求めます。
フィフティ・フィフティで対等な関係が理想。
その国で育った人、もしくは英語圏が出身の方なら、結婚生活で対等な関係が築けるかも。
国際結婚で移民してきた日本人。外国でも対等な関係を要求されるのは、ちとキツイ。
外国でキャリアを気付くことの難しさ。旦那に依存する関係になりがち
日本の全てを投げ捨てた、国際結婚と海外移住。
日本で積み重ねてきた教育やキャリアは、ほぼゼロに近くなる。むしろ英語を使っての職探しは、ゼロ以下の出発。
言語の影響が少ない、専門的なスキルがあればラッキー。
日本人女性の移民の就職先で多いのは、看護婦やアカウンタントなどの専門職。もしくは、日系企業の事務。
子育てしつつ自ら学校に通うところからスタートする、頑張る日本人ママさんもいます。
努力をして運よく海外でキャリアを積み重ねるのは、決して不可能ではありません。
大きなハンディキャプを追うことを、結婚前に自覚しておきたいところです。
国際結婚の絶対超えられない言葉の壁
出会った瞬間から分かっていること。言葉の壁。
気持ちが熱い間は、言葉の壁なんて余裕で超えられます。
熱が冷めてきて様々な問題が出てくると、言葉の壁の存在が大きくなる。
国際結婚のカップルは共通の話題が少ない
自分が子供の時に食べていたお菓子の話や、好きだった芸能人の話。外国人の旦那には一切できません。
逆も然り。旦那がテレビで英語のコメディーを見て爆笑しているのを隣で傍観。
共通の話題が少ない。意識して会話を盛り上げる努力が必要です。
結婚相手と意思疎通が簡単にできない
何か問題があった時に、うまく説明できない歯がゆさ。
言い負かしてやりたいけど、頭が混乱して「ぐっ」となってしまう。
相手は生まれ育った中で、常に自分の考えを論理的に説明するスキルを習ってきた。
日本人の自己表現力の乏しさも合間って、お互いが思っていることをしっかり意思疎通するのは大変。
いくら言葉が第2言語としてうまくなったとしても、日本語と同じレベルでコミュニケーションをとることは難しい。
一生相手を理解するのに苦労するかもしれないっという覚悟が必要です。
子供の教育に対するすれ違い
国際結婚をして海外移住し、子供が生まれた場合。子供にどの程度の日本語教育をさせるかで夫婦の意見が一致していることが理想的。
周りに日本語を話す環境がなく普段の学校も現地語の場合。子供が流暢に日本語を話せ、読み書きができるようになるには相当の努力が必要。
子供の日本語教育は、日本人ママの力量にかかってきます。
それとも割り切って、将来子供とは英語オンリーで会話することを受け入れるという選択肢も。
国際結婚をする前に子供が大人になったときのことまで考えるのは、考え過ぎかもしれません。
が、そんな先の将来像も頭の片隅に入れておくと良いかもしれません。
まとめ:国際結婚をする方に
国際結婚して海外移住した時のネガティブな面を、あげつらねてきました。
だからと言って、国際結婚→海外移住に反対なわけではありません。
むしろチアリーダー並みにエールを送り、バシッと背中を押してあげたい気持ちです!
「結婚は勢い、タイミングが大切」が巷の定説。
色々考えていては一生結婚できないでしょう。というより、色々考えてしまって結婚できない人には、国際結婚は向いてません。
国際結婚をする時に一番大切なこと
国際結婚には、様々な障害が立ちはだかっています。
言葉も育ちも考え方も、全て違う2人が毎日共同生活するのですから当たり前。
壁を一つづつ乗り越えていく。
相手を少しでも理解し、自分をちょっとでも分かってもらう。
そんな努力をコツコツと積み上げていくのが一番大切。
コツコツと関係を築いていくには、相手とフィーリングが合うかどうか。
大前提として相手を信頼できるか。人間として尊敬できるか。
ここに尽きるでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。